背中の痛み

こんな痛みでお悩みですか?

背中の深い所がズキズキする。

肩甲骨の内側が痛い。

背中のコリで深い呼吸ができない。

背中がつりそうな感じがする。

ぎっくり背中をよく起こす。

その痛みは、筋筋膜性疼痛症候群(MPS)かも知れません。

背中には様々な痛みが現れます

背中とは、首と肩が交差するあたりから腰のくびれまでのことを言います。

この背中には、首(頚椎)、肩(鎖骨&肩甲骨)、腕(上腕骨)、脇(肋骨)が接続しています。成人女性の頭の重さは約5kg(体重比で約10%)、腕の重さは片腕で約3kg(体重の約6%)あるので、背中はかなりの重さを支えています。

また、心臓や肺、胃などの体の中にある臓器はそれぞれが膜(Fascia:ファシア)に包まれて背中側に付着しています。

このような構造から、背中には様々な痛みが現れます。

下を向き続けたことによる首の疲労=コリ(以外かも知れませんが首を支え、動かす筋肉は背中まであります)、腕を使いすぎたことによる肩の疲労、猫背や巻き肩などの姿勢の悪さによる背中の疲労、そして、精神的な緊張に起因する肋骨の疲労です。

精神的な緊張があると、無意識の内に前かがみになり、呼吸がとても浅く早いものになります。これにより、肋骨で構成されている胸郭(心臓と肺の入れ物)がガチガチに固まって、さらに呼吸がしづらくなり、首の動き、肩の動きにも影響を与えます。

その為、精神的緊張のある人の背中のコリはとても深く、癒着がひどい傾向にあります

内臓の痛みも背中に出ます。気管支炎、虚血性心疾患、急性膵炎、胆嚢炎、胃がん、膵臓がん、動脈瘤etc。どれも深刻な病気なので筋肉由来の痛みなのか、内臓由来の痛みなのか、しっかりと見極める必要があります。

 

筋筋膜性疼痛症候群(MPS)の痛みは、こうした「コリ」が長く続いたことで、筋膜の癒着やトリガーポイントが発生して起こります

日常生活で背中に負担がかかる動き

  • 肩を前に固定する姿勢:猫背、巻き肩
  • 顔を下に向けたままの姿勢:うつむきでの作業、赤ちゃんの授乳
  • 顔を前方に突き出した姿勢:モニターに顔を近づけてパソコン操作
  • 腕を固定して重いものを持つ:長時間赤ちゃんを抱き続ける、重いカバンを持つ
  • 腕の反復動作:ピアノ、バイオリンなどの楽器演奏、荷物の上げ下ろし
  • 精神的緊張(ストレス、不安、心配事)による体の硬直
  • 浅く早い呼吸

病院でつけられやすい病名

ストレス、椎間板ヘルニア

当院の治療

背中の痛みで内臓の病気を心配される方がいますが、筋肉痛と内臓由来の痛みは痛み方に違いがあります。

どちらの痛みか簡単に確認する方法は、背中を誰かに叩いてもらって骨にひびけば筋肉痛、体全体を突き抜けるような痛みがあれば内臓の病気の疑いがあります。また内臓由来の場合は発熱が見られます。

通常3つの段階を経て治癒に導きます。

第1段階 痛みの除去

つよい痛みを感じている筋肉のトリガーポイント(活性化トリガー)を鍼(はり)で刺激することで、痛み信号の遮断、交感神経の興奮抑制、血流の改善・増加を図ります。

第2段階 癒着の除去

動きの違和感を生じさせている筋膜の癒着を、鍼の刺激でほぐすようにして取りのぞきます。癒着が取れることで、筋膜内を走行している動脈、静脈、感覚神経、運動神経、自律神経が解放され機能が向上します。

第3段階 筋バランスを整える

姿勢や動きに偏りが生じていれば、体幹、上肢、下肢全体のバランスを整えます。

施術と並行して姿勢や動き、ストレッチなどの指導をします。

自分でできる背中の痛みの緩和法

  • 首をよく回す
  • 肩をよく回す
  • 背中のストレッチ(側屈やヨガの猫と犬のポーズなど)
  • 背中を温める
  • 傘の柄で指圧
  • テニスボールでマッサージ
  • バランスボールにあお向けで寝て深呼吸

ミニコラム:痛みは連鎖し記憶される

あなたは痛みを我慢していたら痛い範囲が徐々に広がってきたなと思う時がありませんか?

トリガーポイントは放置すると痛みの連鎖を引き起こすことがあります。それは痛みをキャッチした神経細胞の興奮が同じ脊髄レベルの神経だけでなく、上下の脊髄レベルの神経細胞にもその興奮を伝えるため、元々の痛みの場所から上下・左右の筋も痛みを感じてしまうからです。こうなると症状が複雑になり、元々の痛みの場所=一番負担のかかっていた筋を特定できず、痛みを長引かせてしまいます。

また、脳は「長期増強」という繰り返し入力された情報を記憶するシステムがあります。学生の時に英単語や歴史の年号を覚える為に何度も繰り返し見て、読んで、記憶したあのメカニズムです。痛みを早期に治療せず放置すると、痛みの信号が継続して脳に入力されるため、脳はその情報を忘れないように深く記憶に刻み込み定着させてしまいます。すると痛みの原因が取れても痛みの記憶だけが残り治療も難しくなります。

痛みの悪循環を生まないためにトリガーポイントは早い段階で治療する必要があります。