頭痛

頭痛

こんな痛みでお悩みですか?

こめかみから側頭部全体に締めつけられる感じがある。

後頭部から首筋まで張って重い痛みがある。

振り向くと首から肩にかけての筋肉が痛い。

肩頭を後ろに倒すと首の後ろから背中が痛い。

頭と首の境目が詰まっている感じがして動かすたびに痛い。

その痛みこそ、筋筋膜性疼痛症候群(きんきんまくせいとうつうしょうこうぐん)通称MPSかも知れません。

頭痛は薬では治りません

頭痛は頭部への血流障害によって起こります。

頭部といっても脳が痛いのではなく、痛みを発しているのは頭蓋骨を覆っている「帽状腱膜(ぼうじょうけんまく)」という帽子のような筋膜です。

この帽状腱膜は前頭筋、側頭筋、後頭筋とつながっています。

そして前頭筋、側頭筋は顔の筋肉と、後頭筋は首や肩の筋肉とつながっています

首や肩のコリ、顔のコリ(目、鼻、口、耳を動かす筋肉のコリ)があると、帽状腱膜の内圧があがって血流が悪くなり、老廃物(発痛物質)が滞留して痛みにつながります。

頭痛を最も招きやすいのは首コリです。

特に後頭部にある「後頭下筋群」は『頭痛筋』と呼んでもいいほど頭痛に関係が深い筋肉です。

また後頭下筋群は自律神経が機能障害を起こす原因筋でもあります。

頭痛のある方が吐き気や睡眠障害といった自律神経症状を併発しているのはその為です。

頭痛薬は痛みの経路を遮断し、脳に痛みを感じさせなくさせることが目的なので対処療法です。

鎮痛剤は頓服的に用いればとても有効ですが常飲すると痛みを発している元々の問題を悪化させるだけでなく、薬物乱用頭痛という新たな痛みも生みます。

 

MPSの痛みは、こうした「ひどいコリ」が続いたことで筋膜(きんまく)に異常が生じ、『トリガーポイント』という痛みのセンサーを刺激するスポットが発生したことで起こります。

日常生活で頭痛を招く要素

普段の生活で、頭痛につながる要素をまとめてみました。

思い当たるふしがあるのではないでしょうか?

●首こり
●肩こり
●眼の酷使
●食いしばりグセ
●体を冷やす
●長時間の頭脳労働
●長時間のパソコン、スマホの操作
●精神的緊張(心配、不安、ストレス)
●睡眠不足
●昼夜逆転の生活

病院でつけられやすい病名

緊張性頭痛、片頭痛、群発頭痛など

当院の治療(動画あり)

頭痛は他の痛みと比較して最も早く解消できる痛みです。

ですが、薬を常飲されている方は症状が複雑になっているので改善には時間がかかる傾向にあります。

治療をしながら減薬に取り組んでいただく必要があります。

また、片頭痛の方は鍼治療後に血流が良くなり、一時的に痛みの症状が悪化することがありますのでご注意ください。

通常3つの段階を経て治癒に導きます。

第1段階 痛みの除去

つよい痛みを感じている筋肉のトリガーポイント(活性化トリガー)を鍼(はり)で刺激することで、痛み信号の遮断、交感神経の興奮抑制、血流の改善・増加を図ります。

第2段階 癒着の除去

筋膜の癒着を鍼の刺激で、溶かすようにほぐすようにして取りのぞきます。癒着が取れることで、筋膜内を走行している動脈、静脈、感覚神経、運動神経、自律神経が解放され機能が向上します。

第3段階 筋バランスを整える

姿勢や動きに偏りが生じていれば、体幹、上肢、下肢全体のバランスを整えます。

施術と並行して姿勢や動き、ストレッチなどの指導をします。

当院での改善例

主訴:首の痛みと頭痛(30代・男性・施工監理)

来院までの経緯:22才の時スノーボード中に頭を強打。首が折れたかと思うほどの衝撃を受けたが安静にしただけで治療はせずに今に至る。1か月前の明け方に激しい頭痛がして救急車を呼んだ。CT、MRI、髄膜検査をしたが何の異常も出ず、炎症の数値だけが高かった。ここ数日は頭痛は落ち着いているが、夕方になると首が痛む。

治療治療:この方のように過去の転倒による後遺症が何年も何十年もあとになって出る方がいらっしゃいます。転倒やむち打ちなどは、約5kgある頭がすごい勢いで一方向にしなるので、首の筋肉、特に頚椎キワの骨を支える筋肉に大きな損傷が起きます。ですが首を動かす大きな筋肉がしっかりしている時はこの損傷はさほど気にならずに何年も過ごせることがあるのですが、筋力が落ちた時、疲労がたまってきた時に首痛と頭痛を同時に起こすことが多いです。

触診すると左の「後頭下筋群」にかなり大きなシコリ状のコリがありました。通常頭と首の境目は少しくぼんでいて指で触れられるのですが、この方の場合はコリと癒着で全く指が入りませんでした。想像通り頚椎のキワの腱も癒着で肥厚(太く厚くなる)していて、この首では首を支えること、動かすことがかなり大変だろうなと感じました。夕方になると首が痛むのは首の筋疲労が増しているからでしょう。

治療はまず頭痛を緩和させる為に、刺絡(しらく)という静脈血がうっ滞している場所から少量の血液を絞り出す施術を行いました。この方は鍼治療が初めてで緊張感が強かったので、毎回細い鍼を使い慎重に後頭下筋群のしこりと頚椎キワの癒着を取っていきました。2回目で頭痛の頻度が減り、3回目で頭痛は解消しました。5回目の治療にいらした時は、首は疲れるとまだ痛むとのことでしたが、首がラクになったせいか背中や腰、膝など他の場所が気になりだしたと仰っていました。

ミニコラム:痛みは連鎖し記憶される

あなたは痛みを我慢していたら痛い範囲が徐々に広がってきたなと思う時がありませんか?

トリガーポイントは放置すると痛みの連鎖を引き起こすことがあります。それは痛みをキャッチした神経細胞の興奮が同じ脊髄レベルの神経だけでなく、上下の脊髄レベルの神経細胞にもその興奮を伝えるため、元々の痛みの場所から上下・左右の筋も痛みを感じてしまうからです。こうなると症状が複雑になり、元々の痛みの場所=一番負担のかかっていた筋を特定できず、痛みを長引かせてしまいます。

また、脳は「長期増強」という繰り返し入力された情報を記憶するシステムがあります。学生の時に英単語や歴史の年号を覚える為に何度も繰り返し見て、読んで、記憶したあのメカニズムです。痛みを早期に治療せず放置すると、痛みの信号が継続して脳に入力されるため、脳はその情報を忘れないように深く記憶に刻み込み定着させてしまいます。すると痛みの原因が取れても痛みの記憶だけが残り治療も難しくなります。

痛みの悪循環を生まないためにトリガーポイントは早い段階で治療する必要があります。