首こりとめまい

めまいは、頭がくらくらする感覚やバランスの失調を感じる症状です。
女性に多く、低血圧や女性ホルモンの関係があると言われていますが、男性でもめまいに悩まされている人は一定数あり、その原因は様々です。
めまいの代表的な原因としては、1.内因性めまい(内耳由来のめまい)2.外因性のめまい(頸椎の異常など)3.循環性のめまい(血液循環の問題)4.神経因性めまい(中枢神経の異常)があります。
内因性のめまいは、内耳のバランス感覚に関連する問題によって引き起こされるめまいです。内耳の前庭器官やその神経の異常、耳石の異常な動きなどが原因となることがあります。
外因性めまい:外部の刺激によって引き起こされるめまいです。事故や転落、首こりなでが原因で頸椎の異常が生じ、頭や首の位置の変化によってめまいを引き起こします。
循環性めまい:血液循環の問題によって引き起こされるめまいです。血圧の急激な変化、貧血、心臓病などが原因となることがあります。
神経因性めまい:中枢神経系の異常によって引き起こされるめまいです。脳や神経の疾患、ストレス、不安などが原因となることがあります。
このようにめまいの原因は様々ですが、当院が着目しているのは頸椎の異常と内耳以外の平行感覚器官の異常です。
平衡感覚は「耳の中の前庭器官からの感覚」「目からの視覚」、「筋肉や関節からの深部感覚(固有感覚)」の3つの情報を脳が適切に統合する事で成り立っています。
頸椎の異常が起こると頭蓋骨に回旋(ひねり)がかかり両目の高さが変わります。これだけでなく、首は頭と体をつなぎ、頭の動きと体の動きを統合して姿勢の調節に貢献しています。
頸椎の上部3つの機能が異常となると頭と体の動きの統合が取れなくなり、めまいが起こると考えられています。
また首の前面にあって、首を回したり上下に動かしたりするときに使う筋肉、胸鎖乳突筋が硬くなり動きが悪くなることもめまいの原因に挙げられています。
深部感覚は、体幹、上肢、下肢の関節や筋肉に存在する受容器によって検知され、それが神経経路を通じて脳に伝えられます。脳はこれらの情報を解釈し、身体の位置や姿勢、運動の制御などに役立てます。
例えば、深部感覚は、立っているときの身体のバランスや、手を使って物をつかむ際の力の調整に関与します。また、関節の可動域や位置を正確に感知することで、適切な姿勢や動作を維持することも可能となります。
もし筋肉がとても硬くなっていたり、関節の可動域が悪くなっていると、深部感覚の情報伝達が上手くいかず、平衡感覚に異常が起こると思いませんか?
あなたが今、原因を特定出来ないめまいで苦しんでおられるなら、首こりを始めとする、深層筋のこりを疑ってみてはいかがでしょうか。